Message代表メッセージ

2008.10.02

両備システムイノベーションズ設立20周年記念 社名変更のごあいさつ

両備グループ代表・両備システムイノベーションズ社長
小嶋 光信

台風一過と言いましょうか、素晴らしい好天に恵まれて、両備システムイノベーションズの設立20周年記念と社名変更のお披露目を、弊社を育てて下さったお客様と、メーカーの富士通様をお迎えして、こんなに盛大に挙行できることは無上の喜びです。心から御礼申し上げます。

弊社の創業は、昭和40年6月5日設立の協同組合岡山電子計算センターに端を発し、当時国産最先端の富士通のFACOM231型のコンピュータを導入したときから始まります。その機器販売部を経て、両備システム機器販売(株)として主に富士通様のコンピュータと関連機器の販売、保守を手がける販売系の会社として育ってまいりました。

しかし、コンピュータ市場も成長し、機器関連は乱売によって収益性は乏しくなり、まさにキキハンバイの字が危機と変わるような凄まじい市場の中で、中堅企業様向けの簡易ソフトを手がけながら、お陰様で堅調に業容の拡大を図ってまいりました。従って、ここ数年事業内容と機器販売という名がそぐわなくなってきたばかりでなく、長い社名で言いにくいという声もあり、社名変更が永年の課題になっておりました。

この20周年を機にぜひ社名変更をという社内の機運の盛り上がりで、多くの社名を考えましたが、両備情報グループ内でのバッティングもあり、”帯に短し、襷に長し”の状態でした。そこに富士通の黒川博昭前社長がフィールド・イノベーションということを、提唱され、実践されて、今後のIT社会の方向付けをされました。まさに顧客サイドにたった考えであり、弊社グループもそれをキャッチアップしようということで、黒川前社長にグループ幹部に講演をいただき、ますますイノベーションという言葉が気に入りました。これは私たちだけでなく、グループ幹部がみな抱いた感激でした。

そこで両備システムイノベーションズという社名が社員一同のコンセンサスとなり、この社名に決めました。

イノベーションという言葉自体は新しいものではなく、1958年の経済白書では技術革新と訳されたために、多くはそう思われているかもしれません。イノベーションの定義は1911年、オーストリアの著名な経済学者シュンペーターさんによって発表された著書「経済発展の理論」で示されました。彼の定義は、「イノベーションとは新しいアイデアから社会的意義のある新たな価値を創造し、社会的に大きな変化をもたらす自発的な人・組織・社会の変革」であるということです。ですから技術だけでなく、考え方や仕組みまで、新しい考えで新たな価値を生み出そうとする社会的な大きな変化を意味するようです。きしくもシュンペーターさんが発表した1911年は、弊グループの母なる西大寺鉄道が蒸気機関車で軽便鉄道を初めて開業し、イノベーションした年でもありました。

Innovationの語源はラテン語で、イのinは内部へ、ノベーションはnovare=新しくするということ。簡単に言うと内部を新しくする、すなわち内部をリニューアルするということで、社会や会社や社員の内部革新や内部変革・改善ということになると思います。

ITを通じてお客様の経営の内部の革新、改革のお役に立ちたいということで、まず両備システムイノベーションと社員自らがイノベーションして、名前負けしないように頑張りたいと思います。そして、お客様とご一緒に、ぜひイノベーションし続けたい、色々な方面にイノベーションしたいということで、敢えて複数形にならないinnovationに複数形のSをつけました。

IT化の課題はたくさんありますが、欧米との兼ね合いでは、日本は特に一般管理費の面で、コンピュータによる効率化がコスト削減にすぐに結びついていないということが問題です。この10~20年くらいに欧米では一般管理費がコンピュータ化で10%削減したのに対して、日本では逆に10%のコストアップになってしまっています。日常の管理業務において、欧米のように全社員がコンピュータを当たり前のように使うのでなく、新たな要員や設備投資になってしまっているのではないかと思います。そこで弊社としては、真の経営の効率化、省人化、コスト削減になるように、お客様のイノベーションのお役に立ちたいと思います。

今、両備グループも2010年の創業100周年に向けて、次の100年もお客様に安心してお付き合いしていただける、強い企業体質へのイノベーションに取り組んでいます。創業者の経営理念である忠恕(ちゅうじょ:真心からの思いやり)を次の100年の経営の芯として、経営方針は3つの展開を図っています。

1つめは、社会への思いやりとして、社会正義を貫きます。法令順守は当たり前として、社会にとって本当に有益かを中心に事業構築いたします。
2つめはお客様への思いやりとして、お客様第一を貫きます。お客様第一にすれば儲からないという人もいますが、これは間違いです。お客様からの信頼が、”信ずる者”と書く本当の”儲け”に繋がるのです。
3つめは、社員への思いやりとしての社員の幸せです。弊グループは地域企業として社員の雇用を守るため、敢えて上場しませんでしたから、株主への思いやりは入れませんでした。社員の幸せとは、健康に、能力に、人生へのやる気に満ちた素晴らしい人材づくりに、企業としてコストをかけて、有能な人材に磨いて、たとえいかなる社会になっても不安なき人生を歩める強い身体と心の持ち主に育てあげることを目指しています。

皆様のイノベーションのお役にたつように、これからも両備グループ社員一丸になって頑張りますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

両備システムイノベーションズ

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