Message代表メッセージ

2013.10.02

清々しかった(株)シンク社との資本提携

両備グループ代表兼CEO
小嶋光信

五木寛之作「青春の門」の舞台になった福岡県田川市に(株)シンクとの資本提携に行ってきました。昔の映画の場面が記憶に残っているので、田川市というとボタ山があって荒れた町の印象でしたが、全く想像とは異なる整然とした綺麗な街並みの地方都市でした。

シンク社は、昭和60年の設立以来、税の滞納整理システム「THINK TAX」で全国ナンバーワンの実績を持ち、両備システムズも地方自治体向けにこのパッケージソフトの販売をさせていただいている間柄です。

両備システムズを核とする両備情報グループは、「専業特化」を合言葉に大変堅実に発展していますが、クラウドやビッグデータという大競争時代に独立系ソフト会社として更にどのように競争力や事業力を強化するかという攻めの経営の必要性がありました。データセンターの大型投資もこの春に行い、攻めの体制に入ったところに、ある証券会社を通じてシンク社との資本提携の話がありました。「THINK TAX」でのナンバーワンの実績を持つシンク社が両備グループ入りを果たすことで、両備システムズのメイン事業の一つである行政向けのITビジネスの強化とともに、両備情報グループが進めるデータセンター事業とのシナジーを図ることで、クラウド時代での事業基盤の拡大を目ざすという意図がありました。

創業者の富松さんからもシンク社を田川市に設立した動機として、この地に雇用の創出をすることで貢献したかったというお話があり、炭鉱の町からの変遷を窺い知ることができました。
社員のみなさんの気質を知ろうと、丸山社長に田川市の情報会社としてどのような社員を採用するように心がけていますかと質問したところ、「それは人柄です」とSE畑の社長が人間性を重視されていると言われ、その時に両備システムズとの資本提携は上手くいくなと直感しました。

株主総会、取締役会と無事に進行し、常勤役員の選出で丸山さんを社長(COO)に、占部さん、白石さんには取締役の続投をお願いするとともに、両備システムズからは小野佳之さんが常務として、有元さんを部長として赴任することを決定しました。

両備グループとの資本提携について当日初めて幹部や社員の皆さんが聞かされて、突然のことで若干の動揺があったと聞いていました。立場を変えれば不安な気持ちが良く分かりますから、両備グループをよりよく知っていただこうと、ご挨拶や説明を丁寧にしました。社員説明会では、不安に満ちていた皆さんの顔が、挨拶と説明とともに明るく、フレンドリーになり、大変、大変すがすがしい引継ぎになりました。これも資本提携の段取りをした皆さん方の努力のお蔭であり、特に両備HDの小野田さんは、松田専務から指示されたM&Aの分析と業務処理を初めて全てこなして、当日の会議から宴会までの全ての段取りと八面六臂の活躍と、ちょっとおっちょこちょいのところが興を添えて、素晴らしい出来栄えだったと言えます。(^^)

資本提携の基本は、忠恕に基づく心の通いだと思います。説明会後の素晴らしい笑顔と優しい人柄のみなさんや幹部社員のみなさんと握手しながら声をかわすと、「カンブリア宮殿のテレビ見ました!」「両備の忠恕の精神が良いので、私たちも実行したい」と異口同音に言ってくれて、これはすぐに両備の仲間になれるなと実感しました。

これからの課題は、マイナンバーへの対応と、「THINK TAX」パッケージに続くヒット商品が必要ということで、開発力の強化と両備グループとのシナジーづくりが必要でしょう。鉄は熱いうちに打てといいますから、両備情報グループとしてのセキュリティー教育など、早めにして連携を深めていかなくてはなりません。

感無量なのは、初めて両備システムズとしてM&Aに取り組んだ三宅副社長でしょう。自分の口からは中々言えないでしょうから、彼から来たメールに彼の気持ちが集約されていたのでそれをご披露します。

各位:6ヵ月間の長きに渡り、皆様方の骨身を惜しまぬご支援のおかげで、無事シンク社のM&Aを完了することができました。心より感謝申し上げます。

当社(両備システムズ)にとってはじめてのM&Aであり、皆様方には多分なご迷惑をおかけしたことと思います。私どもにとっては非常に有意義な経験でした。次回もしこのようなチャンスがあれば、もう少しスマートに進めることができるのではと密かに思っている次第です。

M&Aは、譲渡締結後から本番ですし、まだまだ予期せぬ事案が発生することが想定されますが、シンク社の発展のために全精力を注いで邁進するつもりです。

何年か先に、当初苦労したけど、いい会社と仲間になることができた、とお互いに言えるように両備情報グループを挙げて支援していきます。

皆様方におかれましても、今後とも益々のご支援をいただけますようお願いします。

両備システムズ 副社長 三宅

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